インプットよりアウトプットが役に立つのか

http://ec.nikkeibp.co.jp/item/backno/BA1166.html
日経ビジネスアソシエ09年10月6日号を読みました。
日経アソシエとは週間ダイヤモンドとか週間東洋経済などのいわゆるビジネス雑誌などと同じコーナーにあるビジネスマン向けの雑誌です。

特集は「ビジュアルシンキング」。
面白いのはその特集ではありません。
その中のインタビュー記事で脳科学者の池谷裕二さんの話が面白かった。
ビジュアルシンキングは脳との相性がいいというタイトルですが、その話から少しはずれて最近出た論文の話が興味深い。今までは人間の記憶について、対象となる情報に繰り返し出会う回数が大切だと考えられていたけど、その論文によると、繰り返し情報を引き出すことが重要だという結論が出た(私の意訳)というもの。この論文は今までの常識と違ったのでショッキングだったそうです。

例えば、ある単語を覚えたい場合には、何度も単語帳を繰り返し見るより、一回見てそれを単語帳に何度も書いたり、何度も声に出して発音した方が良いということだと思います。文法も一度参考書を見たら、何度も繰り返し使ってみる。全然覚えられないと悩みながら何度も本を見る暇があったらどんどん書いたり話したりしてみる。これは私の実感としても正しいと思います。何かわからないことや覚えられないことがあると、悶々として、悩んでしまい、内にこもると言いましょうか、自然とアウトプットをどんどんしなくなるんですよね、私の場合。だからポイントはわからなくてもいいから、とにかくどんどん使ってみるという点にありそうです。語学の上達が速い人はこういうことを無意識にやってる気がします。だからといってインプットがいらないわけじゃなくて、インプットが基本で、語学の場合で言えば本を読んだり、話を聞いたり、が大切なのは当然ですが。

よくその国で生活するようになれば、自然とその国の言葉を話せるようになるといいます。ここでポイントになるのは実際に生活すること以外に、アウトプットの機会が増えることにもあるんじゃないかと、日経アソシエの記事を読んで思いました。現地で生活していたら、単語の意味や文法がわかっていなくても嫌でも繰り返しアウトプットする機会が多いですから。だとすると日本国内で、外国語を学習するときに意識して、アウトプットの機会を増やせば語学の学習効率はあがる気がしています。

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