中国語の参考書など出されている相原茂さんのエッセー本をまとめて読みました。
以前数冊読んで気に入ったので今回まだ読んでない本を全部読みました。期待通りに面白かった。この人のエッセー本はもっと評価されていいと思うんですが、世の中的にはそれほどでもないようです。
まとめて5冊以上読んだのでどの本に載っていたのかは忘れましたが、役に立つと思ったのが
どうして留学すると語学の上達が早いか?という話しです。
留学すると、言葉を生活に密着したものとして使う、言葉だけを無味乾燥したものとして使うんじゃなく、必ず言葉に生の生活場面などがくっついてる
だから覚えるのが早い。
よって留学などしなくても、日本でも、言葉を生の場面を想像して使うことができる人は凄く伸びるという話でした。
例えば、中国語で嬉しいという意味の「高兴」もただ単語を見て頭でっかちに覚えるんじゃなくて、実際の嬉しい場面を想像して、もしくは実生活で嬉しいことがあった時に、その感情を「高兴」という単語と結びつける。すると記憶が体に染み付いて残りやすくなる。
イメージとしては
単語だけを丸暗記するのは、頭の中にその単語がふらふら漂っている状態、不安定なのですぐどっかに行っちゃう=忘れやすい。
文章の中で覚えるのは、その単語に糸が何本かついて、頭の中にある程度固定された状態。
生活に密着した状態で覚えるのは、その単語にそこらじゅうから糸がびっしり張られてがっちり固定された状態。
1人で勉強していてもなかなか覚えられなかった表現が、実際に中国人との会話の中で使うと一発で覚えて二度と忘れないというのはこの典型ですね。
語学はできるだけフルに五感を使って生活と密着したものとして使おうと思います。こういう仕組みって誰でも体験としてある程度はわかっているけど、明確に意識してやってる人は案外少ない気がするんですよね。
他に相原茂さんの本で頭に残っているのは、
・言葉ができるかどうかには”会”を使う、つまり人間にはもともとできることなんだから
変に緊張したり、力んだりしなければ習得できるものではないか?安心して、リラックスしてやることが大切。
・中国語を自在に操っている将来の自分の姿を想像して、それに成り切るといい。
・中国語の発音を人に教えると、こちらの発音を素直にただ真似してくれるだけでいいのに、イマジネーション豊かに、まったく違う発音される。
変に語学は難しいという先入観が邪魔になることは実感していたので共感。
成り切ることはモチベーションを保つのに役に立つ。
素直に真似してくれないという話は、私にも当てはまるので耳が痛いです・・・。何か技術を学ぶときは素直に真似できる人ほど習得が速いのはわかっているんですが、もっと意識してこの点を気をつけよることにします。
あ、あとなぞなぞの本が売れないと書いていたのが何気にウケました。いつもアマゾンで見ていて、これは売れないだろうと何気に思っていたんですよね・・。さらになぞなぞ本の2冊目を出したらさらに売れなかったとか・・。
→相原茂さんの本一覧(amazon)